SIのプロジェクトを成功させる技術

これは「プロジェクトを成功させる技術」のレビュー記事です。

私はこれまでSIerとしていくつかの案件でプロジェクトマネージャーという役割をこなしたことがあり、特にプロジェクトマネージャーとして研修を受けたこともなければレクチャーも受けたことがありませんが、それでも大きな問題もなくなんとかなっていました。実践に勝る研修なしといったところですが、ふと思い立って入門本を読んでみたところ、参考になったので感想とついでに本の紹介します。

プロジェクトマネジメントは難しい

本書では、プロジェクトとは「やったことがないことを計画・実行し期日までに終わらせること」と定義しています。これはSIの世界でもそうで、案件や顧客によって要件が異なるので、アウトプットも作業も毎回異なるものが必要となります。

そんな中WBS等必要な工程を洗い出し、工数、費用、リスク、納期を見積もるのはなかなかハードです。さらに問題なく締め切りまでに竣工させるのもハードです。一旦出してしまった見積もりを変更するのは困難(減らすのは簡単)なので皆多めに見積もりますが、後で見積もりが甘かったり、計画が甘く炎上してしまうこともあります。

同じようなプロジェクトであれば多少は予想ができますが、世の中もどんどん変わっていますし、プロジェクトの内容もそれに応じて変わっていきます。

その難しい作業を少しでも効率的に、不確実性を減らして行うための考え方や進め方、ツールが先人達によってたくさん考えられており、この本でそのベーシックな部分に関して分かりやすく解説してくれています。私はこれまで自己流でやってきたので基本的な内容でも、なるほどと思うものがありました。

これまでは

私はこれまでプロジェクトを進めるときは、課題管理表とスケジュール、成果物となる設計書等でなんとかやってきました。キックオフミーティング時にプロジェクトの目的・目標などを書いた資料を一応用意はしますが、実際は上に書いた3つの資料を使ってきました。

先輩の過去案件の資料しか参考としてもらったことがなく、そこでもこの3つくらいしか主に使っていなかったのでそうしてきました。実際なんとかなってはいたので突き詰めると課題管理表・スケジュール・成果物なのかもしれません。

ですが、それはある程度経験があったり、似たようなプロジェクトをやっているので不確実性を減らすことができているからだと思います。より複雑大規模なプロジェクトや異なるジャンルのプロジェクトをやる場合に右往左往してしまう可能性があります。

これからは

プロジェクトを成功させるには、成功とはなんなのか?このプロジェクトの目的はなんなのか?誰がどう関わっているのか?等々把握し、プロジェクトメンバーが確認できるようにしておく必要があります。その上でどう進めるのか、いつまでにやるのか、何を生み出すのか明らかにしていき、実行する必要があります。

本書で紹介されている手法すべてに従う必要はありません。規模や種類、人によって求められることは異なります、特に後半の方は少し細かすぎるとも思いました。内容も最近の変化のスピードが早い時代向きというより昔ながらのやり方かと思います。

ですが、これからプロジェクトマネージャーを始めるという方は本書に書いてあることを愚直にやっていいと思います。アジャイル・スクラムプロジェクトの場合も立ち上げの際に行うこととして使えます。プロジェクトマネージャーが実際にやることすべてが書いてあるわけではありませんが(そんな本はないと思う)、ガイドとして、初学書として十分です。

本のオススメポイント

そもそも本というのは先人の経験を学ぶことができ、スタートダッシュやショートカットができるチートツールだと思っていて、本書はスタートダッシュできるという意味でバッチリです。

これを読みさえすればプロジェクトマネージメントができるとは言えないかもしれませんが、これからやろうと思っている人や私のようななんとなくプロジェクトマネージャーをやってしまっている人にオススメできます。

良い点として以下3つ挙げます。

  • 漫画や図が多く、文字も細かくなく読みやすい
  • 全体像を把握できる
  • ツールの例がついている

プロジェクトの立ち上げから終わりまで網羅しており、こういうものがあったんだと目から鱗のツールを知れましたし、何と言っても読みやすいです。積読してしまって結局読まないというのが一番もったないですが、本書は数時間で完読でき網羅的にプロジェクトマネジメントの手法概要を学べます。そのまま実戦で使えそうなツール(ワークシート)のテンプレートもついているので学んだことの実践もしやすい。

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